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美味しい麻婆、うまいCADデータ? その2

 麻婆ねたをもう少し。この画像は威海空港前にあったホテル兼食い物屋で食べた麻婆豆腐です。大きくてきれいな空港なんですが、1日あたり5本くらいしか便がなく空港内のレストランには店員・客はまったくいませんでした。それで空港の前にあった店に入りました。調理場まで連れていかれて「どの食材を料理したらいい?どれを食いたい?」みたいなことを聞かれて・・・・大変でした。出来上がってきたのがこの麻婆を含めて数品でした。鷹の爪がたくさん入ってるでしょう?こんなに鷹の爪が入ってるのに、さほど辛くなく&おいしかったんです。美味しい麻婆、うまいCADデータ? その2_b0098477_523564.jpg

 さて食物は味付けのバランスが悪く、おいしくなくても栄養になります。しかしCADデータは分解しても栄養になりません。「おいしくないCADデータをアレンジしておいしいCADデータにしてあげる」というコンサルティング会社やエンジニアリング会社がありますが、元が悪ければアレンジは無理です。仕事を出した企業は「うちが作成したデータは100点じゃないが、少しだけアレンジしてもらえばCAMまでちゃんと使える。なかなか良い出来だ。」と、またその仕事を請けた会社では「あんなにひどいデータを使える訳がないじゃないか。顧客に指摘しても聞く耳を持たない奴ばかりだから、内緒で作り直そう。こんなことをできるうちの会社は腕がいい」と、双方で勘違いしていることが頻繁に起こっています。昨年、某自動車部品メーカの下請けさんから「このデータ、ひどいと思わないか?」と愚痴をこぼされました。遠めに見ると形にはなってますが、拡大して見ると面の継ぎ目はほとんど全個所で接合してません。「しぼ」でもないのに、全面で微小にうねってます(^^!)。もっともひどかったのがキャビ面にまったく勾配がありませんでした。唖然、樹脂部品なのに・・・・。自動車メーカに問い合わせてもらったら「何をほざいてるんだ。以前は2DCADデータを渡してただろ?それで仕事してただろ?今回は3DCADデータを作って&供給してやったんだぞ!ありがたいと思え。文句言うなら仕事を出さないぞ!」と取り合ってもらえなかったそうです。その下請けさんはPLを決めて、勾配を考慮して自動車メーカのデータをすべて作り直しました。さらに金型まで作って納品しました。自動車メーカは作り直したことなど知らずか?「検収」してくれたそうです。自動車で使う樹脂部品なんて、外から見て隙間が見えない&取り付けてガタピシ言わなければよい。そんな程度の精度でよいものなのかな????と驚きました。いや、それよりも「聞く耳を持たなかった」という態度に驚きました。でも、この事態はたまたまじゃないようです。このブログを読まれて「うん、うん」頷いてるエンジニアはすごい数になるはずです。自動車に限らないですが、大手のメーカの方って「裸の王様」なんです。聞く耳を持って&仕事にフィードバックできれば、新たなステージで仕事できるんだけどな~。